これらのキノコには、免疫を構築しがんと戦うのに役立つと考えられているいくつかの種類があります。椎茸、舞茸、霊芝、Agaricus blazei Murill、およびCoriolus Versicolorが含まれます。これらのキノコには特にレンチナンなどの多糖類が含まれており、免疫機能の構築に役立つ強力な化合物です。彼らはベータグルカンの源でもあります。また、がん細胞を攻撃し、増殖を防ぐレクチンと呼ばれるタンパク質を含んでいます。さらに、チオプロリンも含んでいます。これらのキノコは体内でインターフェロンの産生を刺激することができます。
日本では、これらのキノコからの抽出物が最近、化学療法の補助として成功裏にテストされています。PSKはCoriolus Versicolorから作られています。舞茸の抽出物はPCM4です。
いくつかの研究で、多くのキノコや菌類が、体の免疫システム（特にT細胞リンパ球、マクロファージ、自然殺傷細胞）を刺激し、がん細胞を破壊し、化学療法や放射線療法の副作用を軽減し、ウイルス感染と戦う物質（主に複雑な多糖類）を含むことが示されています。いくつかの場合、腫瘍が完全に除去されています。これらの多くのキノコは、少なくとも100年頃までさかのぼる伝統的な中国医学で長い間使用されており、東洋では何千年もの間食用として摂取されてきました。世界の食用キノコの中で、椎茸は一般的なボタンキノコ（Agaricus bisporus）に次いで人気があります。
6種類のキノコ
6種類のキノコが特に興味深いです。それらは、レイシ（Ganoderma lucidum）、シイタケ（Lentinula edodes）、マイタケ（Grifola frondosa）、冬虫夏草（Cordyceps sinensis）、トラメテスまたはコリオルス・バーシコラー（TrametesまたはCoriolus versicolor）、およびアガリクス・ブラゼイ・ムリル（ABM）です。後者はブラジル原産ですが、1965年以来日本で栽培されており、ヒメマツタケとして知られています。少なくとも1960年代以降、これらの6種類のキノコに含まれる抗がん物質に関するかなりの量の科学的研究が行われています（特に日本と中国）。
医薬キノコは乾燥した全体のキノコの粉末、乾燥抽出物、または液体抽出物として商業的に利用可能です。地域の気候によっては、自分で育てることも可能です。抽出物は、2〜6時間かかる温水または短時間での熱湯で作ることができます。一部の製造業者は、最初に熱湯を使用してからアルコールを使用し、抽出物を最大限に増やします。製品は菌糸体および/または子実体から作ることができ、それらの間には活性抗がん物質のレベルに違いがあります。どの抽出方法が最適かは現時点では判断が難しいですが、特に実験室でのデータがない場合です。最適な抽出方法は、おそらくキノコによって異なるかもしれません。育成方法も、含まれる活性物質の量にかなりの変動をもたらす場合があります。しかし、製造業者や他の「専門家」のすべての主張にもかかわらず、公表されたデータは最小限です。文献を見直した結果（しばしば混乱しながら！）、おそらく水とアルコールの両方を使用した抽出物が最適であると考えられます。これは、イギリスのダブクリニックのジュリアン・ケニオン博士と、ロンドンのハーレーストリートのエチエンヌ・カレブート博士の両方が使用している形態です。
標準化され、各製造業者が製品中の活性成分のレベルを測定して公表するまで（これは高額な手続きです）、品質に関する不確実性が常に存在すると思います。現在、多くの製造業者は、自社ブランドを宣伝する際にこの不確実性を利用していますが、関連データを公表することでこれを排除できるはずです。また、全面的な臨床試験が行われるまで、投与量は情報に基づく推測の問題となります。個人的には、ウェールズのフルーティングボディーズで育てられ、加工されたキノコのエキスを使用しています。
シイタケキノコに含まれる活性成分のいくつかの抽出物が特許製品として販売されています。これにはレンチナン（試験で腫瘍の成長を停止または遅らせることが示されています）やエリタデニン（血栓の減少や、コレステロールが血流に吸収される方法をブロックすることでコレステロールを下げると考えられています）が含まれます。また、活性ヘキソース相関化合物（AHCC）と呼ばれる製品もあり、これはシイタケなどのいくつかの種類の医薬キノコから調製され、腫瘍の成長を抑制し、化学療法の副作用を軽減するとされています。しかし、製造業者は使用されたキノコ種や調製方法の詳細を開示しておらず、ほとんどの主張は一般的な医薬キノコの特性に関するものであり、AHCCに特化したものではありません。
他の特許キノコ化合物には、マイタケから抽出されるグリフォラン、シイタケカビから抽出されるシゾフィラン、およびスクレロチニア・スクレロティオルムから抽出されるSSGがあります。これらのうち、レンチナンとシゾフィランは抗がん剤として承認されています。レンチナンの動物および人間の臨床研究の多くは注射形式で行われていることに注意する価値があります。レンチナンを経口摂取した場合の有効性は不明です。
偶発的な副作用は、一時的な下痢や膨満感に限定されるようで、一般的に数日で消失します。一部の人々には、皮膚、鼻、喉、または肺に影響を及ぼすアレルギー反応が報告されています。
アガリクス・ブレジイには、体内で高度に発癌性の誘導体に代謝される、わずかな量の発癌性のアガリチンが含まれていることに注意してください。これらのアガリチンは、専門的な処理によってA. blazeiiの抽出物から除去することができますが、すべての製造業者がこの手順を踏んでいるわけではありません。そのため、A. blazeiiを使用する前に、製造業者から彼らのA. blazeii製品中のアガリチンのレベルに関する明確なフィードバックを得る価値があります。ちなみに、一般的に消費されるボタンキノコ（A. bisporus）やその他の種類（たとえば、フィールドキノコやホースキノコ）もアガリチンを含んでいます。
上記のシイタケキノコの興味深い派生物の1つに、アラビノキシランがあります。商業用の「BioBran MGN-3」の成分であり、シイタケキノコ由来の酵素によって米ぬかが分解されて形成される短鎖多糖類です。これは、自然キラー（NK）細胞や他のリンパ球（B細胞およびT細胞）の活動を増加させることによって、免疫系を活性化し、がん細胞を識別して破壊することが示されています。しかし、MGN-3が腫瘍のサイズを縮小させるかどうかを示す臨床研究はほとんどありません。そのため、化学療法や放射線療法を受けている人、または手術と併用する人の補助的な治療として推奨されています。副作用や他の治療法との不適合性は報告されておらず、その効果は時間とともに低下しません。
